『しし座さんのそういうところ』

夜空に堂々と姿を置く獅子のように、しし座さんは自然と目を引く存在です。その明るさが場を動かす瞬間と、まぶしさの奥にある揺るがない信念をのぞいてみましょう。

『しし座さんのそういうところ』

しし座さんは、集まりの「なんとなく始まらない時間」を放っておけません。友人同士で食事に出かけても、全員がメニューをめくったまま「どうする?」を繰り返していると、おすすめを見つけ、乾杯のきっかけまで作ってしまう。仕切っているというより、場に明かりをつける感覚なのでしょう。本人が楽しそうだと、こちらまで参加したくなるから不思議です。

服や持ち物にも、しし座さんの「今日はこう見せたい」が宿ることがあります。派手なら何でもよいわけではなく、選んだ色にも形にも本人の納得がある。誰かに褒められれば素直にうれしいし、何も言われなくても自分で気に入っていれば堂々としている。その潔さはなかなか真似できません。拍手がなくても登場シーンは成立しています。

この華やかさは、ただ目立ちたい気持ちだけではなさそうです。楽しいなら周りにも楽しんでほしいし、せっかく集まったなら少し特別な時間にしたい。誕生日の贈り物を選べば、無難な消耗品より、包みを開けた瞬間に相手の顔が上がるものを探しがちです。驚く顔まで含めて贈り物。演出家の仕事が細かいのです。

そして、一度「これでいく」と決めたしし座さんは強い。途中で反応が薄くても、簡単にはしぼみません。周囲が様子を見ているあいだに、本人はもう一歩前へ出ている。その迷いのなさが、停滞した空気を動かします。慎重な人ばかりの場では、頼もしい存在です。最初の一人が笑い、話し、手を挙げてくれるだけで、みんなの遠慮がほどけることがありますから。

ただし、自分の中で筋書きが美しく完成していると、別案は少々入り込みにくい。友人が「私は静かな店でもいいかも」と言ったころには、予約画面が最終確認まで進んでいることもありそうです。決断が早いのは魅力ですが、共演者にも台詞があります。そこを拾えると、しし座さんの舞台はさらに居心地のよいものになります。

意見を受け入れることは、主役の座を譲ることではありません。自分だけでは思いつかなかった見せ場を増やすこと。少し予定が変わっても、しし座さんの明るさまで小さくなるわけではないのです。自信のある人が笑って「それもいいね」と言うと、その一言には案外大きな安心感があります。

しし座さんの輝きは、自分を照らして終わりません。堂々と楽しむ姿が、遠慮していた人の心にも火を移し、「私も少しやってみようかな」と思わせる。ときどき照明が強くて、周りがまぶしそうに目を細めることはあります。けれど、その光があるから始まる時間も、前へ進める人もいるのです。自分を信じる力を惜しまず場へ分けてくれる。それが、しし座さんの華やかで頼もしいところです。

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